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2010/12/21

哲学カフェ「レディースデーは差別か?」

こんにちは。まつかわです。
先週火曜日は大阪府豊中市、豊中人権まちづくりセンターで初めての哲学カフェでした。
参加者は20名ほど。カフェフィロの常連さんも何人かいましたが、ほとんどの方が哲学カフェに参加するのは初めて。
にもかかわらず、みなさん積極的に発言され、私がこれまで体験した哲学カフェのなかでもベスト3に入るかも!?というぐらい、充実した議論が繰り広げられました。


男性のほうが多かったけれど、「レデュースデーは差別だ」という方は1名のみ。
その他は、「差別ではない」、「どちらかわからない」が半数ずつ。


「客を呼び込むための戦略的なビジネスであり、差別ではない」
「金銭的な利益だけでなく、女性が映画館に入りやすくするために必要」
「女性は職場など他のところで差別をうけているので、それぐらいの優遇措置があってもよい」
「一見女性に対する優遇措置にみえながら、女性を特別扱いすることにより女性差別を温存してしまう可能性もある。男性差別というより、女性差別と密接な関わりがあるのではないか」
「差別そのものではないけれど、女性に対するある種の見方が反映されているのでは」 


といった意見がでて、それぞれの意見について

  1. レディースデーとは何か?(映画館のほかにどんな場所で、どんなサービスがある? 割引以外のサービスはあるか? 子ども料金などとどうちがうの?etc.)
  2. 差別とは何か?(差別かどうかは差別する側の意識から決まるのか? 差別を受ける側が傷つけば差別といえるか?「差別」と「区別」はどうちがう?)
  3. 性差とは何か? (量的差異ではなく質的差異? 見かけで性差はわかるか? 「ちがい」は、客観的なものか?)
といった観点から吟味を重ねながら、議論することができました。
言葉が通じなかったり、発言しながら自分自身の矛盾に気づいたり、哲学カフェのやり方について質問がでたりといったシーンも含めて、とてもよい対話でした。

やはりポイントは、テーマへの関心の高さでしょうか。
ふだんから「人権文化まちづくり講座」に参加されている方も多かったようです。

次回の豊中人権まちづくりセンターでの哲学カフェは、1月25日(火)。
テーマは、「あなたにとっての人権ってなに?」です。
難しいテーマですが、今回と同じく身近な体験から考えてみましょう。