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2015/07/18

哲学カフェ「選択するってどういうこと?」

おはようございます、まつかわです。
台風も過ぎ、岡山に日常が戻ってきました。

さて、7月14日に行った哲学カフェ「選択するってどういうこと?」のご報告です。

岡山市立高島公民館主催の「いまとこれから」という講座のなかでやらせていただいたのですが、この講座、昨年度までは「女性応援講座」でした。
時間帯は平日午前中のまま、「今年は『女性』という枠をとって、いろんな方が参加できるようにしてみよう」ということになったようです。
哲学カフェの前に2回、臨床心理士の方が進路に関する講座をされるので、関連するテーマで‥‥とご依頼いただき、今回のテーマを提案させていただきました。

参加者は15名ほど。
そのうち、男性は2名。
おひとりは、以前から城下の哲学カフェやこたつむりcaféに参加してくださっている方でした。昨年「女装してでも参加したい!」とおっしゃっていたので、満を持しての参加です。
もうひとりは、「哲学」という言葉に惹かれて参加されたそうで、「『哲学』だから男性のほうが多いと思ったら、女性が多くてびっくりした」とおっしゃっていました。

簡単に哲学カフェの説明をして、さっそく対話にはいります。
「すぐ選べる人(時)と、なかなか選べない人(時)と、何がちがう?」という疑問を皮切りに、毎日の食事や 着るものなど日々の暮らしから、 住や職など人生に関わる大きな選択、選挙で誰に投票するかといった政治的判断など、様々な選択の例があがりました。

「自分のことは即決できるけど、家族も関わることは迷う?」
「子どもが自分で選択できるのは何歳から?」
「選択には責任が伴う?」
「情報が多ければ多いほど、よい選択ができるとはかぎらない?」
「俯瞰的にみて決めるべき? それとも、当事者目線が大事?」
「直感で決めたことは、なぜうまくいく?」
「なかなか決められないのは、どちらでもいいから?」
「選択は賭け?」
「選択したあとの反省する? それとも、後悔する?」
「選択は一度きりでは終わらない?」

私自身も、自分の優柔不断さの謎が解けるといいなぁと思いながら進行をしていたのですが、その点で意外だったのは、みなさんから「リスク」という観点が全くでてこなかったことです。
一度、ある例について私から参加者に「それって、選択にはリスクが伴うということですか?」と尋ねる場面があったのですが、他の参加者に手伝っていただきながら確認したところ、その人が言いたかったのはリスクのことではなく、「選択は賭けである」ということだということが判明しました。
それをきいて、私が優柔不断なのは、選択するときにいちいちリスク計算やリスクへの備えを考えているからだと気付かされました。
でも、そうした計算や想定ではカバーできない「賭け」の要素こそ、「選択」の本質なのかもしれません。
それまででてきた、「情報が多ければ多いほうがよいとはかぎらない」「迷うのはどっちでもいいから」といった発言とともに、自分に足りなかった何かがストンと落ちてきたような気がしました。

参加者のみなさん、高島公民館の儀三武さん、ありがとうございました。

さて、今回お世話になった高島公民館で、8月は、小学生を対象に、「こども哲学〜絵本『せかいでいちばんつよい国』をみんなで読んでみよう〜」を担当させていただきます。

昨年の様子。『ともだちや』を読みました。

また、大人向けには、今回と同じ「いまとこれから」シリーズで、12月8日に哲学カフェ「自分らしいってどういうこと?」の進行を務めさせていただきます。
参加をご希望の方は、岡山市立高島公民館までお問い合わせください。

また、他の地域でも哲学カフェやこども哲学のご依頼を受け付けております。
内容や料金については、ご依頼者の事情に合わせてご相談させていただくオーダメイド方式です。
これまでのカフェフィロの実践から、ご要望に沿った提案をさせていただきます。
詳細はこちらをご覧のうえ、カフェフィロ事務局までお申し込み、お問い合わせください。