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2015/07/30

〈震災後〉を問い直す

こんにちは、まつかわです。

7/23(木)は大阪で中之島哲学コレージュ。
7/24(金)は東京でテツドク!
そして、7/25(土)-26(日)の2日間は哲学対話セミナーと、対話三昧の日々でした。
帰ってきてからも事後処理に追われたり、ようやくご報告です。
1週間前のものから順にふりかえってみましょう。

7/23(木)の中之島哲学コレージュでは、「〈震災後〉を問い直す」と称し、カフェフィロ副代表の西村高宏さんと、西村さんと一緒に仙台でてつがくカフェをされている近田真美子さんをお招きしました。



最初に簡単にお二人の東北での活動についてご紹介いただいた後は、てつがくカフェ@せんだいのやり方で、いつもの中之島でやる哲学カフェとはちょっとちがう哲学カフェ。
「東北はまだ震災後4年と少し。阪神淡路大震災から20年を経た関西のみなさんに話をききたい」という西村さんのご希望でした。

西村さんが進行をし、出てきたポイントを近田さんが書いていきます。





「震災を忘れちゃいけないって、本当? それってどういう意味?」
「『私の震災』って言える?言えない?」

これまで何度か震災に関するテーマを取り上げてきましたが、これまでで一番、参加者の率直な戸惑いやモヤモヤを、様々な視点から言葉にできた回ではないでしょうか。
東北の震災から4年以上が経ったから言えることもあるだろうし、西村さんと近田さんの進行のおかげもあるでしょう。

さらに、2つの震災をあえて同時に取り上げたのも、よかったなと思いました。
これまで「被災者/非被災者」の境界で「私は被災者と言えるのだろうか?」「被災者ではない私が意見を言っていいのだろうか」といった迷いがあり、その迷いを言葉にすることはできていましたが、その迷いが立ちはだかって言葉にできていなかったこともあったでしょう。
しかし今回は、「一方の震災では被災者でもあるが、もう一方では被災者ではない」「どちらも被災者ではないが、一方では知人が被災し、もう一方はそうではない」と、ひとりひとりのなかに2つの震災に対して異なる距離感があることを確かめながら、対話が進みました。
これによって、参加者「被災者/非被災者」と二分化されることなく、多様な立場、距離感からの発言が出やすくなった気がします。

さまざまな声をきいたあと、西村さんの促され、みんなでキーワードを出し、



考えるべき問いが挙げられました。



また、これらの問いを出発点に、みなさんと一緒に考える機会を設けられたらと考えています。

遠方からきてくださった、西村さん、近田さん、それから参加者のみなさん、ありがとうございました。